StarDust(仮)




教室につくと待っていたのは大勢の女子だった。


「御剣くん、今日も可愛い!天使!」

「二階堂くんも馬鹿さが滲み出てる!お世話してあげたい!」


と言っても、全員苓と悠里のファンだ。

転校生だったから噂が広まり学年問わず女子がやってくるのだ。


白薔薇の総長さん方とは違う性格だからこんなにも寄ってきているのだと前、新聞部の人が聞いてもいないのに教えてくれた。

まぁ、白薔薇の転校生組は俺様と敬語でこっちは可愛い系とバカわんこ。

性格的にも絡みやすいこちらに来るのも頷ける。


「今日も来てくれてありがとね?でも、そろそろチャイムなるよ?」

「バカって!みんなして酷くね!?もっとオ…オー…オーブンレンジに包んでくれよ!」

「いや、オーブンレンジじゃなくてオブラートな。」


どういう間違え方だ。…まぁ、頭に出てきたものを言っただけなんだろうが。

ただ、苓はともかく悠里は遠ざけたいんだと思う。

愛想笑いを貼り付けて遠回しに早く帰れって言ってるし。



悠里にそう言われたからか、ゾロゾロと自分たちのクラスへと戻っていく悠里のファン。

だが、苓のファンはまだいる。


「苓、相手よろしく。」

「はーいって…ちょっと!?」


大和が苓の肩を叩いてから素早く自分の席へと座る。

俺と悠里もその後ろを付いて行って席に座った。


「よ、後ろの席の桐生くん。いじめなくなってよかったな。」


そう声をかけてきたのは前の席の…飯田宗吾−イイダソウゴ−。

いじめられている中でも話しかけてきてくれた良い奴だ。

喧嘩っ早い所はあるが基本的に校則を破ったりとかはしないちゃんとした男子生徒。


「……まぁ、そうだな。自然消滅っていうのが嫌なところだが。」

「いいことじゃないか。あーでもこれからは女子が寄って来るかもな。」

「…なんで。」


訝しげな顔をして尋ねると返って来たのはなんとなく想像ついていた答え。


「だってお前、顔はいいから。いじめられっ子だったから寄って来なかっただけで結構お前を狙ってる奴は居るんだぞ?」


思い返すと女子に攻め寄られるのが嫌だからいじめられっ子になっていたっていう理由もあったかもしれない。

メイクはしかた無いとして香水臭いのは好きじゃないし。

告白、教室への押し掛けとかで自分の自由な時間がなくなるのも嫌だし。


「……迷惑な話だ。」

「うわ、嫌味?フツメンの俺に嫌味?」

「そんなつもりはない。」

「ちぇっ、無自覚かよー。」


そんな風に言って前を向き直る。

嫌味になるかは人それぞれだ。俺はそうは思ってないし、相手の捉え方にもよる。

後ろからそう耳元に呟いてやると宗吾に頭を軽く叩かれた。