StarDust(仮)




チャイムがなり、一時間目の授業が終わった。


「あ、初授業サボっちゃった。」

「今日一日ぐらいなら大丈夫だって!」

「いつまでサボる気なんだよお前は。」


大和が呆れたように言う。

流石にそこまでは俺もサボれないな…


「苓、サボるんなら一人でサボってろ。」

「ええ!!二人が辛辣!」

「あ、ごめん。流石に僕も…無理かな。」

「俺には味方いないの!?」


まぁ、二時間目もサボるけど。

体育なんてダルいし。


「っ…みんな、静かに。」

1番耳がいい苓が真顔で言うもんだから俺達は驚きつつも息を潜める。

苓はスマホを取り出してチャットで教えてくれる。


『誰か来る…』

『なんで、それだけで言うの?別に良くない?』

『立入禁止だってのに来んのはおかしいだろ。』


大和の言葉が送信されると同時に扉が開く音がした。

入って来たのは順番に赤っぽい茶髪の男…靴の色からして三年生だ。

んで、次は灰色の一年男子。

残りの二人は金髪と黒髪の二年男子。顔付きが似てるから双子なんだろう


「ここなんていいんじゃない?俺達の溜まり場に。」


……溜まり場?というか、あいつら気づいてないのか?

『あれ、白薔薇だね。確か三年が総長で一年が副。二人共今日転校してきた奴ら。』


転校生多いな…てか、


『白薔薇?』


初めて聞いた名前なんだが…確実に本物の花のほうじゃないし。

『うん、暴走族だよ。ただ、あれは大人しい方だけど。二代目だったかな。』


まぁ…大人しくなかったら嫌でも知ってるしな。

悠里が教えてくれるから。


………ま、言うところの正統派ってことだろうけど……


「ここは、渡せないな。」


呟いたつもりでいた声は凛と屋上に響き、屋上からの景色を見ていた四人がこちらに振り向いた。