StarDust(仮)




大和に案内してもらいながら屋上へと向かう。


「なーんかさ。見られてね?」


「気にしたら負けだよ。」


確かにさっきから見られてる。

もう授業始まる直前だというのに教室と廊下を区切る壁にある窓からの視線が痛い。


「負けだと!?負けるのはやだな。んじゃあ気にしないようにするか。」


意識してなくても早歩きになる。

………真に受けて立ち止まっているバカは本当に気にしてないようだけど。


「あ、こっちの階段から行けんぞ。」


ここの学校はH型に近いものだから、屋上が2つあるらしい。

深影にメールを送って聞いてみたところ第二屋上に行ったらしい。


第二は二棟にあるほう。


「ちょっと、バカ!早く来てくれない?」

「馬鹿だって!?これでも頭はいい方だぜ?」


そういう意味じゃないんだけど……


「……やっぱりバカ。」

ドヤッという顔をしながらこっちに走り寄ってくる姿はドーベルマンに見えないこともないんだけど…ドヤ顔がウザいから馬かな。


階段を登り、扉に手をかける。