「で?用件は?あんまり暇じゃ無いんだけど。」
暇ではあるが、急かすために嘘のことを言う。
もう大丈夫だと感じたのか、みんなが席に座る。
「ちょっと、僕の場所とらないで。」
「席から立ち上がるお前が悪い。」
「まだ機嫌わりぃのかよ…そんなに眉寄せてたら跡付くぞ。」
「え、何、眉寄せてた?」
そう聞くと二人がコクコクと頷く。
俺が今座っている場所は四人席だから、このチームを作ったメンバー…俺、苓、大和、悠里が座る。
兄貴に飲み物を頼んでから苓を見る。
「あのさぁ…最近、深影いじめられてるらしいじゃん?」
「あー…大和と距離置いてるんでしょ?大和悲しがってたよー。」
苓、悠里とは高校が違う。
俺と大和が通っている場所は不良校で、二人は普通の高校。
偏差値的には同じくらいで、強いて言うなら校則の緩さとか、安全性とか…
「はっ!?別に悲しがってねぇよ。」
「ふぅん?俺、深影に手出すのやだーとか言ってたのは誰だっけ?」
「それとこれとはちげぇ!てめぇの頭ン中どうなってやがる!?」
そんなことより続きを……
暇だけど、暇じゃないって言っちゃったし。
そんな目をしていることがわかったのか、二人が黙る。
いやー、察しが良くて助かる。
「んで?だから、どうしたんだ。」
「ずっとそうしている気?」
「最近は殴られたりしてるって聞いたから僕達心配で…」
ま、確かにこのままにしておく訳にも行かないよなぁ…
平穏な学校生活送りたいし。


