完璧上司の秘密を知ってしまった件について

「…好きな人もいないしなー」

(嬉しいような、嬉しくないような)

凛の言葉に、複雑な顔をする新。

「…いいんじゃねぇの?そんな無理して作らなくても」

(あー、今直ぐここで、告りてー!)

と思いつつ、言葉に出来ない小心者の新。

「…やっぱり⁈そーだよねー。…あー、でもその前に、ダイエットしなきゃなー」
「お前の言ってる事、意味不明。結局どーしたいわけ?」

「うん!まずは、ダイエット!」

(…人の話、聞いちゃいねぇな)

新は溜息をついた。

「…ってか、ダイエットする必要ないだろ?」
「は?何言ってんの⁈どー見ても、ぽっちゃりでしょ、私⁈」

そう言って、ズイッと凛は新に顔を近づけた。流石の新も固まる。

「…あのさ、凛」
「なによ?」
「俺はそのままでいーと思うんだけど?」
と、言うと、凛は新を睨んだ。

(なぜ、睨まれる?)

とは思ったが、そのまま話を続けた。

「凛って、抱き心地いいし」
サラッと凄いことを言う新に凛の顔は赤くなる。

「なっ、ばっ!」

「胸デカいし」
「変態!」
凛は思いっきり新の頭を叩いた。

真っ赤な顔の凛に萌えつつ、一応口だけで新は謝った。