狂愛~あの日の貴方はもういない~




「梨理。お墓参り、済んだか?」

「済んだよ。
 久々に泣きそうになっちゃった!」



早く乗れと助手席の扉を中から開けてくれるのは、私の大切な彼氏、雅也。


合コンで知り合っただけなのに、
愛に餓えていた私は彼に惹かれてしまった。



「俺の前では強がんな、馬鹿」

「強がってないですー、ほら、早く映画見に行こうよ!公開日に見たいって言ったの雅也でしょっ!」



パシパシと雅也の肩を叩くと、雅也はグイッと私の腰を引き寄せて唇を重ねる。

照れたようにアクセルを踏む彼が、愛しい。