「アキちゃーん!!!」


そう言って私のクラスに入って来たのは幼馴染のハル。いつもお昼になると走って私のところまでやって来る。まるで忠犬だ。

「ハァハァ」

「そんなに急いで来なくてもいいのに。」

ハルは1年だから、1年棟の3階の教室から2年棟の1階の私の教室まで毎日走っている。なのになんでこの男はこんなに元気なんだろう。

「だってはやくアキちゃんに会いたかったんだもん。」

だもん。って女子かお前は。いや、そういえばハルは女子力が私なんかより高い。

「はやくお弁当食べようよ〜。僕もうお腹ペコペコだよ〜。」

とか言いながら、

「はい!これアキちゃんの!」

と、毎日私の分までお弁当を作って来てくれる。本当に女子力が高い。