昨日の学校終わり、夜のうちに作っておいたパウンドケーキが予想以上にうまくいったので学校で配ったものを静くんにも渡そうと思いつき静くんのいる大学へと向かった。


確かこの日はバイトがあるから夕方には大学を出るって言ってたし、この時間帯だったら大学出るところで会えるかもしれない。


連絡をすえば優しい静くんのことだから待っててくれると思うけど、どうせならびっくりさせたいもんね!多分この気持ちは恋する人ならわかるはずだ。


その光景を想像してわくわくしながら静くんの大学に鼻歌交じりで向かう。うん、かなり浮かれてたのも自覚あるけど仕方ない。



「うーん、多分まだいると思うんだけどな」



バイトの時間までに会えなかったらおとなしく帰ろうとは思いつつそれでもほのかに期待してそわそわと物陰に隠れて静くんの姿を探す。


しばらく待っていると門の向こうから静くんの姿が見えて思わずパッと顔が自然に明るくなったのがわかった。


よかったぁ、やっぱり大学にいてくれた!今回のはみんなにも好評だったから渡せるといいなって思ってて、本当に無駄にならずにすんだ。考えすぎたせいで授業中に注意受けたけどね。