お願いだからちょっと戻ろうよと静くんに掴まれている方の手を引くけど全く効かずに逆に引っ張られてしまった。デ、デジャヴ…!
せめて海水は阻止せねばと目と口を閉じるとふわりと体が浮いた。いや、浮いたというか持ち上げられた?
恐る恐る目を開けてみれば目の前には静くんの顔のドアップが。
「ふわっ?!」
「、暴れないで」
危ないから、と少し焦ったような静くんに慌てて謝る。で、でもいきなり静くんの顔が目の前にあったらびっくりしちゃうよ…心臓飛び出るかと思った。あれ?でもなんでこんなに近くに静くんの顔が?
疑問に思って今の態勢がどうなっているのかを知るために視線を下げる。……これ、もしかして、わたし静くんの腕の上に座ってる?!!
「わっわっ、静くんおろしてー!」
さっき暴れたのを注意された記憶は新しいので控えめにばたついてみる。
人は少ないけどこんな態勢は恥ずかしいよ!だって子どもあやすみたいだし……うぅ、へこむし恥ずかしいよう。
「おろしたら逃げるからだめ」
「逃げないもん!それに重いでしょ?」
「水の中だから平気」
「あ、そっか浮力…」
って納得してる場合じゃないでしょー!!


