うーん、まぁ便乗くらいならいいか。わたしにはあんまり関係なさそうだし。でもそれぐらいなら他の人と遊んだほうがよっぽど有意義な時間過ごせると思うんだけどな。
(ん?でも周りに誰かしらいれば万が一溺れそうになったとき助けてもらえるんじゃ、)
パッと見た感じ泳ぎなれてそうだしこれはわたしにとってもいいかもしれない!戻ってゆーみんたちのところ行くのも気まずいし…(自業自得)
「それじゃあ行こうか」
「あ、はい」
よし、ここまで来たらくたくたになるまで泳いで雑念全部海に流しちゃおっと。
パシャパシャと水面を波立たせてお2人さんの後に続き深いところまで足を進めるといきなり腕が引っ張られて「うわあっ!」と大きな声を出してしまった。
倒れる!とぎゅっと目をつぶるけど背中に何か固いものがぶつかって海に突撃するという事態からは逃れることができた。あ、危ない危ない。またむせちゃうところだったよ。
こんなことをするのは誰だと後ろを確認する前にぎゅーっと抱きしめられて心臓が素直に跳ね上がった。
「し、静くん…?」
おずおずと呼んでみると「はぁ、」と大きなため息が耳をくすぐった。やっぱりこの感じ静くんだった。ってうわわ!これ抱きしめられてる?!静くんなにも着てないし!!す、素肌がっ、煩悩がああぁ!!!


