真っ赤な顔でうずくまって唸るわたしはさぞ変人に見えたことだろう。追いついたゆーみんとさーやんが「何してるの?」と困惑したような声を落としていた。
「うーっ…煩悩があぁぁっ!」
「は?煩悩?」
ますます意味がわからないと首を傾げるさーやんに対してゆーみんはわかったのかにまにまと笑っていた。理解されるのも恥ずかしい。
あぅ、破廉恥だ…わたしってこんなに破廉恥だったんだ!?新しい自分に落胆しかないんだけども!!
「おかえり充岐くん。無事に帰ってこれてよかったね」
「…?あぁ」
恐る恐る顔を上げてみると「ん?」と首を傾げてわたしを見てくる静くんに金色の矢が胸を貫いた。
ま、眩しい…!上着から覗くはだけた白い素肌に鼻血が出そうだ。そんなところに目がいってしまう変態すぎる自分。最悪である。
すちゃっといきなり立ち上がったわたしに驚いたのか目を丸くするみんな。
「やよ?」
「…削ぎ落としてくる」
「何を?」
思いきって静くんを見上げてみればキョトンとしていて。
静くんに対してあんなこと思うなんて……!!


