それが伝え方なのです




にへらと笑ってしまいそうになるわたしに「やよは?」という静くんの声。


わ、わたしか!わたしは、うーん……



「蛍、かなぁ」



春にひらひら飛ぶ蝶も好きだけど、子供の時に田舎で見た蛍が忘れられない。


初めて見たっていうのもあるんだろうけど、夜の暗闇の中でぼんやり優しく光る蛍が幻想的ですっごく綺麗だったんだ。



「だからわたしは蛍が1番好きだなぁ」


「大切な思い出なんだね」


「うん」



あの時はもっと無鉄砲というか、考えなしだったから迷子になって偶然見たんだよねー、なんて懐かしくなる。そのあと怒られたのはご愛嬌ということで、って。



(話逸らしちゃった!!)



まぁ逸らしたのはわたしなんだけど……こんなんじゃいけない!今聞かないとこれから絶対聞けない自信あるし!残念ながら。でもどうやって聞いたら……



「むー……」


「(また何か考えてる)」


「あのね、友達の…あくまで!友達の話なんだけどね!」


「うん(やよの話かな)」