ちなみにお母さんたちは先に帰ってごはんの用意してる予定。卒業祝いと大学頑張っての意味 を込めてご馳走作るって言ってたから楽しみ。定番と言えばお寿司かなぁ…イクラ食べたい。



「ちょっと時間遅くなってもいいって言ってたから3人でどこか行く?」


「そうね、制服とも今日でお別れだし」


「明日からはコスプレになるのかぁ…時間っていうのは残酷だよねぇ」



しみじみと言うゆーみんに思わずなるほどと頷く。そっか、明日から制服着たらそれはもうコスプレになるのか。気分的にはまだ制服着てて高校生って感じなのになぁ。


さーやんもゆーみんもそれぞれ違う意味で大人っぽいから高校生卒業って感じだけどわたしはあんまり変わらないような気がする。なんなら中学の制服もいける気がするけどそれを考えるとちょっぴり切ない。


せっかく最後だからと3人でプリクラを撮りに行こうかと話していればゆーみんが「あ、」と何かに気づいたように声をあげた。どうしたんだろ。



「あ、弥生」


「へ?」



さーやんまでどうしたの?と首を傾げれば「後ろ見なさいよ」と言われて振り返る。遠くからでもわかる姿に自然と笑顔が咲いた。



「静くん!」