名残惜しい気持ちになるけど次に会う約束もしたしいざとなったら電話もラインもできる。受験終わったんだから自重ももうしなくていい。


そう考えれば寂しい気持ちも少し薄れたけどやっぱりちょっと物足りないので「静くんっ」とわたしからぎゅーっと抱きついてみた。


ずっと会えなかった分の反動からか外でも誰が通るかもわからないのに甘えるように抱きついて頬ずりする。静くんパワー充電中です。


そんなわたしに静くんもクスクス笑いながら甘やかしてくれてわたしのされるがままにされてくれて。


細くて綺麗な指が髪を梳いて頭を撫でて頬を擽る。その感触が心地よくてこういうとき猫なら喉をゴロゴロ言わせるんだろうなぁと思いながら体を寄せた。


見上げれば静くんの綺麗な顔が近づいてきてちゅっと軽い音を立てて頰に熱を感じた。至近距離で顔を合わせて額同士をコツンと合わせる。近すぎる距離にドキドキして今更のようにほんのり顔が熱くなった。



「今度いっぱいお祝いしよ。そのときはもっと甘やかしてあげる」



今でも十分に甘いのにこれ以上糖度を増されたらはちみつみたいに蕩けそうなんだけどな。


そんなことを思いながらも抗いがたい魅力的な誘いに返事をするようにわたしも静くんの頰にキスをした。





頰へのキスは『厚意』『親愛』の意味


わたしのことを考えて思いやってくれるあなたのあつい気持ちに、わたしはいつでも応えたくて、もっともっと仲良くなりたいと求めてしまうのです