痙攣を繰り返す祖母の身体。
乱れる呼吸、乱れる心電図。
沢山の点滴。
すすり泣く声。
頑張れという言葉。

そんなもの、見慣れていた筈だった。
その筈だった。
恐怖、悲しみ、不安が私を襲った。
初めての感情だった。
涙が止まらなかった。

何も言えなかった。
何も言えずにいた時、祖母と目が合った。
勘違いだったのかもしれない。
目が合っても、私は何も言えずに、祖母の手を握っていた。
自分でもわかってしまうくらい、不安げな顔をしていただろう。
祖母が最期に見る私の顔が、そんな表情だったと思うと更に悲しくなった。