こんなことをされても、正直罪悪感しか湧かない。
「なさけないなぁ…」
ポツリとつぶやきながら、下駄箱で靴を履き替える。
「よ」
「あ、長瀬くん」
考えごとをしていたから驚いて振り向くと、長瀬くんがいた。
「どうした?なんか考えごとしてるだろ」
目の前には、首を傾げて私を見る長瀬くんの顔。
驚いた。
心が読まれているみたいだ。
「大丈夫です」
「そ?…なら良かった。
運ぶの、俺が手伝ってやろーかと思ったのに、やる必要がなかったな」
長瀬くんは頭をかきながらいった。
「本当ですか?」
冗談まじりに聞いてみると、「マジよマジ」と信じがたい顔で返事が帰ってきた。