「ハルっ!」
「ミツ?」
幸い、ハルはまだ廊下にいた。
「はあ、はあ…はあ。」
息切れが治らない私。
「どうかしたか?」
「あのね、ハルにお礼が言いたくて…。」
「礼?」
「うん。」
「俺、礼言われるようなこと何もしてないけど…?」
そんなことないよ、ハルは私にいっぱいくれた。
嬉しい気持ち。
悲しい気持ち。
初めてのドキドキ
ワクワク
幸せや苦しみ
その全てが私にとっての宝物。
「ハル、今まで本当にありがとう。
さっきも、ハルがいなかったら歌えてなかった。
私、ハルに恋してから色々学んだよ。
色々もらったよ。
私は何もできないし、ハルに何も返せないかもしれないけど
せめてこれだけは言わせて。
ハル、本当にありがと!これからもよろしくっ!」
私がそういうとハルは笑って
「ミスタコン来いよっ!」
と言って行ってしまった。
今の言い方じゃ、まだハルのこと好きだってばれたかな?
でもまあ、いいや。
いくら嘘をついたって、きっとハルには分かっちゃう。
そんな気がする。

