教室に戻った。






有り難いことに涙が出なかった私は
ハルのところへ行った。











「ハル、私がここはちゃんとやるから屋上に行って。
ゴメンね。華桜のこと泣かせちゃった。」











私が言うと、ハルはギョッとしてコッチを見る。










「でも…俺は関係ないだろ?
お前だって辛いのに、華桜だけ慰めるのは…。」





「ううん。ハルは超関係してるよ。私の事はいいから。
あとさ、文化祭実行係華桜に変えてもいいかな?」










私がそう言うと、周囲にも聞こえてたのだろう。
騒ぎ出した。










「何で!?なんで三月辞めちゃうのさ!」



「えー!やっとまとまったのに?」



「境辞めちゃうの?やる気無くすわ〜。」









もう、皆さん。

私の気も知らずに。




まあ、嬉しいけどね?










「境 三月 にも、いろいろ事情があるんです〜ぅ!
係じゃなくても作動するから!なんでも言って!

私にできる事なら…!」





「三月にできる事ってめっちゃ限られてるよね〜」



「The 不器用な女。だもんな。」




「何を言う!私めっちゃ器用ですけど〜?
なんかないの!見せつけてやんよ!」











私が大丈夫な事をハルに伝える為ハルの方を向く。


すると、ハルもこっちを向いていて目が合った。




私がうなづくと、



ハルは立ち上がって走って行った。