やれやれ、なーんも知らないお坊ちゃんだったか。
男は初めこそ殺しそうな顔をしてたけど、そんな顔が崩れ、苦痛の一色に染まる。
絶叫をあげてあっけなく逝った男を見下ろして、振り返ると顔を真っ青にした男がもう1人。
微笑むと、思いっきり悲鳴とか。なにげに傷つく。
「お…お前っ」
「知ってるんだ。私のこと」
「っ!!!い、命だけはっ!!!」
「あんたが枦組売るってなら、華月の頭に差し出してあげてもいいよ?」
「わ、分かった!!だから、殺さないでくれ!!!」
目の前で死んでるから恐怖倍増?でも、組長の側近がこんな簡単に寝返っていいものなの?
まぁ、関係ないからいいけど。
とりあえずその男は組長のパラダイスに放り込んで、近くに落ちてた長い棒で筋交いにして扉を固定。
もしかしたら、おっさんいない間はこうなってるのかも。
…さて、と。問題はこの扉の向こうか…。
何人いるんだろ。組長の護衛たちでしょ?ただじゃ済まないかも…。
まぁ、やるしか、ないよね。
震え出した足を叩いて気合いを入れて立ち上がる。
ゆっくりとドアに近づいて、音を立てないように軽く開けて外の様子を見る。
男が1、2…10人うわぁ、物騒なものがいっぱい…。
男たちは組長が出てこないことにイライラと焦りが混じった顔で険しい顔でこの部屋の本当の入り口を睨んでる。


