朱色の悪魔


ポケットにいれたままの携帯。出した瞬間に着信画面。弟くんだ…。

「もし…」

『朱音!てめぇ、勝手に出掛けんじゃねぇって言ってんだろうが!!!!』

キーンって言った。音割れがすごい。耳離して正解。

恐る恐る耳に当てる。

「ごめんなさい」

『今どこだ』

「繁華街」

『あ?…朱音、動くなよ』

ブチって切れた。…カエリタクナイナー。

「っあ…って!?てめぇ!何しやがる!!」

あ、お兄さん起きちゃった。ジタバタ大暴れ。…うるさい。

「華月。そういえばわかるよね?」

ピタッと動きを止めた青年は、徐々に顔を真っ青にした。

「黙ってろ」

「は、はい…」

根性なし。もう少し足掻けばいいものを。…そんなことされたらめんどくさいこと間違いない。このままでいいや。

しばらくすると、なんだか怖い顔の弟くんと長男さんとご一行様。

逃げるが勝ち!

「朱音、どこ行くつもりだ?あ?」

「…そこのお兄さんの仲間っひ!!?」

「あーかーねー?縛って転がしとかねぇと大人しくなれねぇのかてめぇは」

やばい。なんか弟くん過去最大級の怒り…。ピンチ!!

助けを求めようにも、長男さんもにっこにこキラースマイルで、助けてなんて口が裂けても言えないよ。