朱色の悪魔


ビルの中に入る。エレベーターにのって、4階のボタンを押す。エレベーターのドアがしまった瞬間、青年がいきなり口を重ねてきた。そのまま手も動き始める。

「っん、もうちょっとなのに」

「いいだろ?待ちきれねぇ」

「ん、でも防犯カメラある…」

「気にすんな」

気にするなって、後で後悔するのあなただよ?でももう遅いけど。

だから好きなようにさせてあげた。応えるように鳴けば青年が喜ぶ。だから、エレベーターが4階について、扉が開ききるまでされるがままになる。

でも、おしまいと言うように青年の口に指を添える。

「ようこそ。華月組へ」

「は?…っ!?」

青年の顔色が変わる。青年が振り返って、エレベーターの外に広がる光景に青ざめた。

次男さんをはじめとした華月組の裏仕事を専門とした人たちだ。

青年は慌ててエレベーターのボタンを押して、何回も押して、なんも反応がないことに拳を叩きつけた。

逃がすわけないでしょ?あなたはもう終わり。