朱色の悪魔


「…!?っい…」

あ、裸足だったの忘れてた。

なんか踏んだ。足の裏血出てる。…やっちゃった。

うーん。どうしよう。動けない…。血の跡点々と作るわけにもいかない…。

とりあえず座って、怪我を確認。

…深そう。結構血が溢れてくる。葉っぱで押さえてみてもダメ。とりあえず葉っぱの上に足を置く。

どうしようかな…。

「ッチチ」

「え、あ…ダメ!」

庭に降りてきたスズメがピョコピョコ跳ねて、はじめに傷をつけた石に触れる。赤が、スズメの足に、触れた。

スズメは急に苦しみ出して、倒れてしまう。小さく動いていた胸が、やがて止まる。

「…っ」

だから、ダメなのに…。私は、バケモノなのに…。

間違っても誰かに血を触れさせちゃダメ。そんなことしたら、死んじゃうから。

冗談でもなんでもなくて、この血は人を殺す。生き物を殺す。命を殺す。

たった一滴でも致命的なダメージを与えてしまう。

だから、この赤を誰にも触れさせてはダメ。

こんなに簡単に命を奪ってしまうから…。

「…赤なんか、大嫌い…」