「…いい加減にしろ」
「っ…」
「っいつまで朱音に責任を押し付けてんだよ!!!」
腹の底から出した声に兄貴たちの言い争いが止まる。
神哉兄貴も、留榎兄さんも、由羅兄貴も全員驚いた顔で俺を見てる。
だから、思いっきり息を吸う。
「朱音がいなければ、ここによかったらなんて言うんじゃねぇよ!!
あいつのお陰で華月の任務が何個成功したと思ってんだよ!!
朱音がいなければ、あの枦の事件だって、何人も死んだかも知れねぇんだぞ!!
過去ばっかに囚われて、朱音を否定すんじゃねぇよ!!
あいつがどれだけ泣いて、どれだけ苦しんで俺たちから離れようとして、でもできなくて、どんだけ朱音が傷ついてると思ってんだよ!!
どんだけ朱音を追い詰めるんだよ!!
なんで朱音ばっかり責められてんだよ!!あいつは、この世界に巻き込まれたただの被害者だろうが!!
あいつを救ってやれなかった俺らが、あいつを責める資格なんか、ある訳ねぇだろうが!!!」
一気に言って、その頃には息も絶えた。
静まり返る部屋には俺の息づかいしか聞こえない。
誰も、何も言わなかった。


