「ね?私を殺したくなかったら、さっさと2人ともこっちに返して」
「ッ…分かった」
舌打ちしそうなくらい険しい顔で、片手を上げる。それを合図に、弟くんと三男さんの拘束が解かれた。
直後、私の体は引き寄せられる。
「やれッ!!」
耳元で響いた声を合図に乾いた音が鳴り響く。
華月の組員が一斉に発砲。弟くんと三男さんはそれを分かっていたかのように身を屈め、戦線から離脱。
研究者は慌てて相手の黒スーツたちの後ろに隠れる。
相手の黒スーツたちは、無抵抗。だった。
銃弾が自分達を襲って来ていると言うのに、何も、反撃も、避けることすらしなかった。
弟くんと三男さんを拘束するために使っていた拳銃さえ、反撃に使わない。
どうして…あまりに無抵抗な彼らはなぜ安心したような顔で死を受け入れているの…。
これじゃあ、まるで…。
「ッうわぁぁぁあああ!!?」
「ッ!?」
突然、悲鳴を上げたのは華月組の組員だ。
返り血を浴びた、組員が倒れていく。
これじゃあ、まるで…。


