朱色の悪魔


「シュリ、俺がこんなこと言うのはアホらしいとは思う。だけどな、復讐なんて下らねぇことに時間使うんじゃねぇ」

クロさんに思考読まれてる?ってくらいなんか気持ち悪い。

睨み付けても平然と視線を返されるだけだ。

なに、今日のクロさん。なんか、らしくない。いつもならもっと飄々としてるのに。

腕を組んで見つめると、クロさんはため息をつく。

「赤色の悪魔を研究してる組はいるんだよ」

「…は?」

どういうこと。まさか、あの研究者たち以外にもあれを使おうとしてる組がいるってこと?

「勘違いするなよ。あくまで研究だ。お前のような奴を作り出すには金も頭もねぇ奴らには無理だ」

「ふーん。で、クロさんはそこでなんか知ったわけだ」

「…」

また無言かぁ。でもまぁ、様子が変なのの理由付けにはなったかなぁ…。

じっと見つめていると、クロさんはため息をついてなぜか憐れむような目で私を見る。

「…シュリ、お前もうすぐ死ぬ」

「…」

「動物実験で明らかになった。赤色の悪魔を宿した動物はどう足掻いても投与から平均で10年で命尽きた。お前は12年前に投与されたんだろ。なら…」

「残念。クロさん。正しくは14年」

「シュリ!!」

「あのさ、そんなどうでもいいことで取り乱さないでくれない?」