朱色の悪魔


「どうぞー。まぁ、気軽にね」

こういうのって、転校生いるぞーとか面倒なのだと思ってた。

担任に促されて入った教室は2-5だった。

視線が集まった気がしたけど、知らない。

「えーと、朱音さんの方が窓際ね」

窓際の1番後ろとその隣の列に1個ずつ空いてる席がある。

窓際だって。眠たいね。

弟くんと並んで座る。

あれ、そう言えば自己紹介なしだった。楽チンだね。

視線は相変わらず向いてるけど、先生がいるから突撃かけに来る子がいなかった。

あ、私にじゃなくて弟くんにね。

弟くん、結構モテるんです。その気になれば選び放題。でも、弟くんは興味なかった。うん、残念。

「えーと、このクラスに転校生が2人います。声かけてあげてね」

声かけないでね。お喋りできないから。後めんどくさい。

先生のお節介で結構嫌な予感。当たるだろうなー。当たらないでー。

お願いむなしく、先生がいなくなったらクラスの人が飛んできた。見るからに気の強そうな人たち主。あーあ。

「はじめましてー。名前なんて言うの?」

「冴木」

「名前は??」

あ、突撃は弟くんに向かった。だから、めちゃ不機嫌。

女の子の壁に囲まれちゃった弟くん。不敏。