それから、私は、施設に送られ、ある意味監禁されていたのだろう。
真っ白な部屋で、真っ白な服を着せられて、そこから出ることを許されなかった。
当時、華月組は朱色の悪魔のことは、襲撃した際の回収した資料で知っていた。
だが、私がその唯一の成功例だということは知らなかった。それは仕方ないだろう。華月組に発見されたとき、私は、処分場であるガス室にいたのだから。
まさか、処分場にいた私が朱色の悪魔を宿しているなどと誰が想像できただろうか。
そして、これまで私の血に触れて死者がでなかったのは不幸中の幸いなのかもしれない。
とは言っても、研究者たちが素手で血液に触れるなどという愚かなことをしないはずだから、気付かれなくて当然なのかもしれない。
だが、それも今回の事件で明らかになる。
ありとあらゆる検査が行われた。影で人体実験もされただろう。そして、それは私が朱色の悪魔であることを決定的に証明付けた。
もちろん、殺処分が妥当のはず。私が研究者ならばそうすると断言できるほど、私の存在は異質なはずだ。
だが、処分はされなかった。それは、父親の計らいと研究者たちの純粋な研究欲がそうさせたと、言わざる終えない。
だから、逆に言えばそれだけの命だということだ。
再び、私は、人ではなくなった。あくまで生きている物として扱われた。
その行為は、たかが2年でも人として過ごしてしまった私には死にたくなるほど苦痛を伴うものだった。
だが、自分で死ぬことができなかった私は、研究者たちのモルモットとして生きることしか出来なかった。


