朱色の悪魔


「ママ!オカエリ!」

文字通り飛んできたのは私より少し大きな子どもだった。

そんな子どもに、研究者は見たこともないような顔でその子どもを抱き締める。

「タダイマ、カイ。オトモダチツレテキタヨ」

「オトモダチ?」

子どもの視線が、私をとらえる。その目はキラキラしていて、そんな目を見たことがなくて、じっと見つめ返す。

すると、子どもの頬が徐々に赤く染まっていく。不自然に首を傾けるとその顔はボンッと音を立てるように真っ赤になる。

「ーーーーーー」

「ーーーーー」

正直疲れて音を拾うのをやめたから何をいっていたのかは分からない。

ただ、子どもが研究者にぽかぽか殴りかかっていたような。

知らないことを見すぎて疲れたのか、自然と目を閉じて眠りについた。