さくらの檻の中で。(仮)



キッと睨んだあたしを


「え。なに。そんなに、怒ってるの?」


軽く受け流す滉がさらにムカつく。


「…運んでくれてありがとうございます。私は大丈夫なので、授業へお戻りください。」

目を合わせずに、ベッドの中で反対側を向く。

「な、凪沙?
ごめん、そんなに痛かった?
…ってか、倒れるくらいだったんだもんね。

……もしかしてさ、寝てなかったりする?」


「…」


「今日、朝からぼーっとしてたよね。
なんで?なんかあった?」


「…」


「あ、もしかして勉強してた?」


……ムカつく!!!!

「なんなの、もう!どっかいってよ…」


ーーピクッ

「凪沙」


な、にをしてるんだ、こいつは

滉の手が、頭を撫でる。

「それって、俺との勝負のためだよね。
……やめる?凪沙に無理されたくないんだけど」


「やめたら怒るよ!!
絶対あたしが勝つんだから…っ」

グルンッと振り返ると
再び滉のどアップ。

そして手は頭を撫でている。


「うん」