翌日、文化祭2日目。
この日も天候には恵まれ、
空にはまぶしいくらいの太陽が顔を出していた。
カーテンの隙間から差し込まれる日差しに、
昇は顔をしかめ、布団の中に潜り込む。
しばらくして、はっとしたように体を起こした。
時計に目をやり、また遅刻かと頭に手をのせる。
くしゃっと髪をかき、ゆっくりとした動作でいつものように準備を始めた。
学校に着くと、昨日のようにもう文化祭は始まっていて、人で混雑していた。
今日は体育館に人気が集中しているようだ。
今日は、演劇や、舞台を使う出し物がメインなのだろう。
一応カバンだけ教室に持っていって、昇も体育館に行くことにした。
しかし、教室に着いてみると、そこには誠とその友達がいるのが見え、
しかも「笹木」と自分の名前がかすかに聞こえてきたため、昇は入り口で足を止めた。
「なぁ誠、笹木と喧嘩でもしてんの?最近話してないみたいだけど」
「別に…気のせいじゃないの?」
「分かった、さては女絡みだろ?笹木もてるからなぁ」
「うるせえよ!さっさと自分の仕事しろよ!」
「あっ、図星?」
誠が少し声を張ったのを見て、友人は笑ってはやしたてる。


