1日のテストが終わった頃には、みんな生気が抜けたようにぐったりとしていた。

だが、1日目が終わったことで、すがすがしい顔をしている者もいる。

誠は、依然表情が明るくなることはなく、落ち込んだような顔をしていた。


「やっぱりできなかった…」

「まだ終わってないだろ」

「そうだけどさぁ…

あっ、宮内さん!
テストどうだった?」


思い出したように、誠は友香の姿を目に止めて呼んだ。


カバンに荷物を詰めていた友香は驚いたようにこちらを見て、少しだけ表情を歪める。


「まあまあ、かな…
結果が返ってこないとなんとも言えないけど。
でも、あと少しだしがんばろうね」


友香は言って笑みを見せた。

やるだけやった、というようなすがすがしい顔。

昇はそんな友香の顔を見て安心する。

声はかけなかったが、誠の肩ごしに友香と目を合わせた。