あっという間に授業も終わり、約束の放課後はすぐにやってきた。

テストが近いとはいえ、まだ試験期間ではないので、教室に残る者はほとんどいない。

大半が部活へ行き、ほかは街へとくりだしていくのだ。

残っている者も少しはいるが、教室はがらんとした雰囲気になってしまった。


誠は気兼ねなく前の席の友香に声をかけていた。

友香のほうはどことなくぎこちないように見えたが、
誠があまりにも普通に話しているので、友香も最後には笑顔になっていた。


自分の席に座ったまま、その様子を見ていた昇は小さく感嘆する。


すげーな誠…

普通に話してるし…


誠の告白シーンを見てしまっている分、その驚きは相当だ。


なんであんなふうに。


すると誠がこちらを向き、手招きしてきた。