次の日、いつもとは違う気持ちで制服に袖を通す。

鏡の前で制服をきちんと正して、重いカバンを手に取った。

昨日と同じように膨らんだそのカバンは、昨日とは違って教科書が詰まっている。

友香はカバンを持ちなおして学校へと向かった。



学校へは、いつものように少し早めに行く。

教室のなかに入ると、まだ人は少なかった。

重たいカバンを机の上に置いて、はぁっと息を吐き出した。

いつもより少し重たいこのカバンを、持って学校まで来るのは少し疲れた。


「疲れた…」


特に肩が痛くて、自由になった肩を大きく回す。

そうしていると、背中を押される感じがして、
腕を回していた分、バランスがとれなくて前のめりに倒れかけた。


「ぅあっ!?」

咄嗟のことに、間抜けな奇声を発してしまう。

おそらく今のは、
と後ろを振り向くと思ったとおりの人がいた。