荷物を部屋に置き、制服からラフな格好に着替える。

何の話だろうかと疑問はわくばかりだったが、
お腹がまた鳴ったので、考えることを中断した。


着替えおわって居間に戻ると、すでにお皿に料理が盛られ、テーブルの上に並べられていた。

お皿からあがる湯気に、いい匂いが交じって友香の鼻に届く。


「わぁ、おいしそー。いただきまーす」


椅子の上に滑り込むように腰をおろし、友香は料理に手を付けはじめた。


「そういえば、お父さんは?」

「今日は残業ですって」

「ふーん」


相づちを打って、意識をまた料理へと戻して口に運んでいると、


「ねぇ、友香。文化祭が終わるまでは言わないようにしようと思ってたんだけどね、」


と、母がおもむろに話しはじめた。


口の中にまだ残っていた料理をごくんと飲み込み「何?」と聞く。