真っ暗になってしまう前には帰すつもりだったのに、空にはもう星が出てる。
俺は怒ってる。
キスの仕方もしらないくせに
煽ってんじゃねぇ。
でも、美味かったな。
いかんいかん。ここは年上の彼氏として
生意気な彼女を叱らなくては。
『葵、キスの仕方もしらないくせに、部屋にあがるとか、いうな。喰うぞ。』
むさぼられるようなキスにこりたのか
葵は大人しくしてる。可愛い。
「......当分は、遠慮しときます。」
そうしてくれ。そうじゃないと、本当に襲ってしまいそうなんだよ。傷つけたくないんだ。大事にしたいんだ。
『キスの仕方、覚えたらいれてやる。』
エラソーにごめん。俺の理性がもたないんだよ。
可愛い可愛い葵が照れたようにハニカミながら
「奏が教えてくれるなら、頑張る。」
とか言うから。
ほら、またキスしたくなったじゃないか、
キスの仕方もしらないくせに、
あおってんじゃ、ねぇ。

