少し遅れて、巽が事件現場である某大学に到着。

「遅いぞ巽」

先に到着していた倉本が窘める。

「すんませんス」

小走りに駆け寄る巽。

大学の建物は炎に包まれ、まだ消防による懸命の消火活動が続いている。

「くそっ、クリスマスイヴにドデカイ花火でも打ち上げたつもりかよ」

歯噛みする巽。

これまで行動を見せなかった爆弾魔が、再び活動を再開するには、打って付けの日と爆破規模だった。