BEAST POLICE年末特別警戒スペシャル

こっちは事件の捜査が進展しなくて、それどころではないのだ。

警察はクリスマスも年末も関係ない。

事件が起きれば盆も正月もなく出向かなければならないのだ。

それを、呑気にクリスマスパーティーなどと…。

しかし環は、そんな事お構い無しだった。

『夜の7時に、美奈さんの診療所で待ってますから。すっぽかしたら私と付き合っている事、写真週刊誌にチクリますよ?』

そんな事をして困るのは、寧ろ環ではないかと思うのだが。

そんなツッコミも無視して、環は一方的に電話を切った。

「……」

呆れ顔のまま、頭をガシガシと掻く巽。

「どうした?」

問い掛ける倉本に対し。

「倉本さん」

巽は逆に訊ねた。

「クリスマスケーキとか食いますか?」