投げられれば地雷に叩き付けられる。

投げに抵抗すれば腕が折られる。

だが、腕を折れば瀬尾にも隙が出来る。

ならば腕一本捨ててみるか。

そんな巽の壮絶な発想だった。

確かに隙が生じ、その隙目掛けて。

「瀬尾ぉぉおぉぉおぉおっ!」

巽の鋭い回し膝蹴りが、瀬尾の脇腹を抉る!

先程倉本が下突きを叩き込んだのと同じ箇所。

脆くなった肋骨に再び強烈な一撃を加えられ、瀬尾の肋骨は完全に折れた。