砂浜に埋められていた地雷に、ちょうど叩きつけられた形。

地雷といっても、市販品を利用して瀬尾が作った手製のものなので、いわゆる戦時に使用される対人地雷などとは威力も爆発も遥かに劣る。

それでも白煙が立ち昇り、かなりの爆発音が響いた。

「倉本さん!」

叫ぶ巽。

横たわった倉本は身じろぎこそするものの、すぐに立ち上がる事は出来ない。

「いい材料が揃わなかったので、あの程度の威力しか出せませんでした。貴方達を嬲るようなものを作る気はなかったんですが…」

苦痛に喘ぐ倉本を、見るに忍びないといった様子で首を横に振る瀬尾。

「瀬尾テメェッ!」

巽は激情に駆られて、瀬尾に仕掛ける!

上段回し蹴り、と見せかけての、軌道の変わる中段回し蹴り!

しかしこれすらも軌道を読み、瀬尾は蹴り足を捌く。