ひとみさんは、ボクと父が少し似ていると言って微笑んだ。
そして、テーブルの上に上半身を乗り出して、ボクの顔をマジマジと見つめた。
そんな彼女の視線が恥ずかしくて、ボクは目線を下げた。
そしたら、見つけてしまった。
テーブルの上に前屈みで乗り出した彼女の胸元が露わになっていることを。

ボクの視線はひとみさんの豊かな胸の谷間に釘付けになってしまった。
アルコールのせいもあるのかもしれないが、体中の血液の巡りが急によくなってしまい、ある体の一部に血液が集中してしまった。
ボクも期せずして前傾姿勢をとることとなり、彼女に不思議な顔をされた。

「駿平君、なにしてるの?…………ん?あっ!さては、私の胸見て興奮しちゃったんでしょっ!」

そう、言い放って彼女は笑い転げた。

「あぁ~、おかしい。君の目つき、公平ちゃんにそっくり!やっぱり親子だねぇ。イヤらしい目つきがそっくりなんてさ!」

ひとみさんは容赦なく笑い続けた。
笑われる恥ずかしさで、ボクの血の巡りはさらに高まってしまい、よりとある部分を緊張させた。

「あぁ、おかしすぎるっ!駿平君、君さぁ、まだ、女を知らないでしょ?ウブだねぇ~」

尚も執拗に笑い続けるひとみさんに、ボクは少し腹がたった。

「わ、悪いですか?ボクが童貞だからって、アナタに迷惑かけましたか?そんなの関係ないでしょ?」