年上な彼と年下な私

ゲームの時間も半分が過ぎ、
そろそろ自分の体力も
疲れてきた頃。

そんな試合途中に俺が目を向けたのは
日和ちゃんの方だった。


(泣いてる?)


泣いているように見えた。

なんで泣いてんだよ。

試合なんてよそに
俺は動かしていた体を止めた。


その時だった。


「危ない!」


俺はその声がする方を向いた。

相手のチームがパスしたボールが
勢い良く咲良ちゃんの方めがけて
飛んでいく。

やばいっ。
そう思ってボールを取りに行こうとするが
間に合わない。


すると、


「いった…!」


日和ちゃんが咲良ちゃんをかばい、
勢い良くボールが肩に当たった。

そのまま日和ちゃんはしゃがみ込み、
周りには人だかりができる。


俺より日和ちゃんたちの元に行った健が
2人のそばに行き
心配そうに問いかける。


絶対痛いくせにヘラヘラして、
無理して笑ってる日和ちゃん。


「健、どいて。」


日和ちゃんの元に着いた俺は
健をどかし日和ちゃんを抱きかかえる。


「わっ!
と、永遠先輩⁇」


急に抱きかかえられ、
焦っているのかジタバタと動く。


「保健室連れて行くから
代わりに誰か試合出てて。」

「だ、大丈夫です!」



そう言ったのと同時に、
痛みがきたのか急に動きを止める。

やっぱり痛いんじゃん。


泣きそうな顔して
心配している咲良ちゃんに
健を任して俺は日和ちゃんを保健室へと連れて行く。


「瑞希ちゃん…っていないのかよ。」


保健室へ入り瑞希ちゃんの姿を探す。
キョロキョロと見渡すが
いないようだ。

保険医の先生だっていうのに。
こういう時くらいいれよ全く…。


きっと瑞希ちゃんはあの女子生徒の試合でも
見に行っているんだろう。


俺は日和ちゃんを近くのベットの上におろし
シップなどが置いている棚を探し、
日和ちゃんへと持っていく。


あ…


「見せれる?」

「え?」


ボールが当たったのは肩。
体操服を腕まくりしても見えるわけがない。


「当たったとこ。
体操服脱がなくちゃ見れないとこだから
無理には見ないけど。」


女の子だし、
さすがに見られたくないかもしれないしで
俺はそう言った。


日和ちゃんは待ってくださいね。
そう言って半分体操服を脱いだ。


女の子の体つき。
細い腕。


青くなって内出血している肩は
痛々しくて。


「痛いなこれ。」


俺は簡単に湿布を貼って、
軽く湿布を貼った肩を撫でる。


「あんまりにもひどく痛むようだったら
病院行けよ。」

「あ、はい…」