年上な彼と年下な私

そんなおばあちゃんと永遠先輩の事をみていると、
私の視線に気づいたのかおばあちゃんは
こちらをみる。


「あら?そっちの子は?
とあちゃんの彼女さんかい?」

「後輩。」

「あ、初めまして!」


おばあちゃんは私の少し戸惑う声にも
優しい笑顔で手をひょいひょいっとして
私を手招きしてくれた。

近づいてみると
ポケットの中から何かを取り出し
私の手のひらをとりその上に何かを置いた。


置かれたものは
ピンク色の紙袋に包まれた昔ながらのラムネだった。



「これね、昔からとあちゃんが
大好きなお菓子なの。
おねぇちゃんにも1つあげるわね。」



にっこりと微笑み私に笑いかけ、
満足気に話すおばあちゃん。


とあちゃんにもあげるわね。って
永遠先輩にも青色の紙袋に包まれているラムネを渡す。


渡された永遠先輩は
いつもになく笑顔に見えた。

こんな顔して笑えるんだ。


私の今まで知っていた永遠先輩とは
少し違う人のようで、
でもやっぱりいつもの先輩のようで…。
なんだか不思議な気分になった。


「じゃぁおばちゃん
アイス2本もらうね。
あとこれと…これ2つずつね。」

「はいはい。
じゃぁちょっと計算するから待っててね。」


おばあちゃんは永遠先輩が持っていた
商品を1つ1つ袋に詰め出した。

そしてお金をしはらって
その袋をもらう。


「ん。」


永遠先輩はもらった袋を1つ
私に渡す。


「あ、お金…」

「いいよ。奢られろ。」


ほらっ。と
私の手にかけて、
永遠先輩は買ったアイスをあけて
一口食べる。


「じゃぁおばちゃん行くわ。」

「はいはい。
気をつけてね。」


またおいでね。と私に優しく
笑かけてゆっくりと手を振ってくれるおばあちゃん。
私も笑顔が伝染して小さく頭を下げた。



「早く食べないと溶けるけど。」


お店の外に出た瞬間先輩は
私が持っている袋を指差し、
早く食べろと言ってくる。

私はそんな言葉に焦りを感じて
袋の中からアイスを取り出す。

カルピス味のアイスキャンディ。
焦りながら開けた割には
まだ溶けてはいなかった。


「まだ溶けてないですよ!」

「今溶け出るって入ってないし。
溶けるよって言っただけで。」


またそんな屁理屈…。


先輩は満足気に笑う。

もういいや。
先輩が楽しそうにしてるならいいですよ。

苦笑い気味にため息をつく私。


「あ、」

「ん?」

「当たった。」



見て、と私に
″一本当たり"と書かれたアイスの棒を見せてくる。


「今日いいことあるかも。」

「先輩単純。」

「だめ?」

「いや、いいと思いますけど。」


先輩は自分のポケットから
ピンク色のハンカチを取り出し
アイスの棒を包んだ。

てか、ピンク色のハンカチって。
明らかに先輩のじゃない。


そんな私の視線に気づいたのか


「俺のじゃねぇから。
彼女の。」


と、しっかり訂正してきた。


流石に私でもわかる。
こんな可愛いピンク色のハンカチ
永遠先輩のキャラじゃないことくらい。


恥ずかしく思ったのか
顔を赤くしてそそくさとしまう。


可愛いところもあるんだなぁ。


「なに?」

「いや、先輩も可愛いところもあるんだなって。」

「だから俺のじゃねぇ。」


ぱしっ。

軽い平手打ち。