年上な彼と年下な私


意識する意味。
…うん。ない。


だけど考えれば考えるほど
なんで永遠先輩はあんなことをしてきたのかな。なんてことを思ってしまう。


なんであの時
あんなことをしたんですか?


それが聞けたらこんなに
あの日のことを思い出すことはない。



「よし、分かった。」


永遠先輩は私にどう教えればいいか
分かったのか立ち上がり、
黒板へ向かいカツカツと文字を書き出す。



「あ、日和」


廊下の方から私を呼ぶ声。
私も永遠先輩も廊下の方を見る。



「玄也!
あれ?部活は?」



廊下に立っていたのは玄也。



「今日はもう終わった。」

「そうなんだ、お疲れ!」



体育館からここまで来る途中に
雨で濡れたのか、
それとも部活で汗をかいて濡れたのか、
わからないけど髪が濡れていた。



「玄也、タオル使う?
俺持ってるけど。」

「あ、大丈夫です!」



そう?と永遠先輩は
再び黒板に文字を書き出す。


永遠先輩と玄也は
ついこの間顔見知りになった。

私が勉強を教えてもらっている最中に
玄也の部活が終わって、
その時にここの教室まで来てもらった時に
初対面。


はじめはどっちもぎこちない喋りだったけど、
今はもう普通の先輩後輩だ。


「先輩が黒板に文字書いてるってことは
何?またわからなかったの?」

「正解。
日和ちゃんちょっと抜けてるところあるから。」



やっぱり。と、
笑ってる玄也。
それに加え、少し呆れ顔をしながら
黒板の文字を書き終えこちらを見る永遠先輩。


2人とも
わたしのことをバカにしすぎだ。



「じゃぁここの説明終わって、
問1答れたら今日は終わろっか。」

「あ、はいっ。
玄也少し待っててね!」

「うん。」



玄也は私の近くの席に着き、
ケータイをいじり始める。


早く終わらせて
玄也と帰ろう。


そう思って気合を入れて
永遠先輩の説明を聞き、
問題を解いてみた。



「これが…こうで。」

「そう。」

「あ、なら…こうだ!」



問題を解き終えて、
見てもらう。

まじまじとノートを見つめる永遠先輩。


この空間が
半端じゃないくらい緊張する。



「正解。」



答えを書いた私のノートに丸をつける
永遠先輩。


ホッとして
私はつい顔が緩む。



「なら、今日は終わり。」


机の上の教科書をまとめて、
私に渡す。


私は急いで帰る準備をする。


「あ、待って。」

「え?」


永遠先輩のその声に
私は止まる。


そして永遠先輩の手が私の頭に伸びる。


「え?!なに!?」


動くな。
その言葉だけを言い残し、
私の頭から何かをとる。



「はい。」

「え?あ。」



永遠先輩がとったのは
ヘアピン。

あ、体育の授業の時に
咲良に髪上にまとめてもらって、
その時に止めてたピンを取り忘れてたやつだ。


髪を下ろしてて今まで気づかなかったのか
私って…。