年上な彼と年下な私

寝たふりをし始めてもう
30分くらいたった。

そろそろ帰ってもいいかな。

周りからは
もう誰の声も音も聞こえない。

帰ろ。


カタッ。


「あ、やべ。」


俺体を起こした瞬間に
机の上に放っておいたケータイを
地面に落とした。

最悪…。

画面割れてねぇといいんだけど。


落としたケータイを拾おうと
手を伸ばそうとした時だった。

ふと、
廊下の方に目がいった。


「あ。」


そこに立ってたのは女の子。
ロングヘアで、目がくりっとしてる。
そして少し身長が低い。

制服がまだ新しい色してる。

この子どこかで見たことある気がする…。
初めて、見た顔じゃない気がする。


俺は気になって


「名前は?名前。」

「え?」


意味もなく、
その子に名前を聞いた。

なんで聞いたのかわからない。
でも絶対にこの子のこと知ってる気がした。
そうなると俺は気になって仕方がない。


「えっと、日和です…。」


日和…。

俺は黙ったまま
この子の名前を頭の中で繰り返した。


「あ。」


思い出した。


「一年のあの教室の子か。
今日目があった子。」


朝、
俺が少しだけ視線を感じた先にいた
あの一年の教室の子だ。

ちょこちょこ俺も
あの一年の教室のこの子のこと
なんでか見たりしてる。

集中して授業してる時もあれば
少しうたた寝してる時もある。


俺はこう見えても視力がいい。
暇な時たまにこの子のことをみて
少し楽しんでたりする。