双姫 Ⅱ



『あ、あの?』


「貴女…良くここに来てた男の子に似ているわ。」


『…そうなんですか?』


まぁ、私なんですけどね(笑)

『男装してた』って言ったら
変な趣味って思われそうだから黙っとくけど。


「その子もカサブランカを買っていたのよ。
最近来てくれないから…どうしたのかしら。」


『…元気にしてると良いですね、その人も。』


「そうね!またの御来店をお待ちしています!」


花束を手に、私達は花屋から出た。