類side


俺が顔を上げた瞬間、
女子の制服を身に纏った朱音が居た。


可愛い。


そう思ったけど
朱音を見る周りの目が気に喰わなかった。


" 蒼翔の方が良かった!!! "


気付けば思っても無い事を口走っていて、

言った後に後悔した。
朱音が泣きそうな顔をしたから。


俺は朱音の顔を見れなくてその場から逃げた。


藤先と抱き合ってた時も
本当は引き離しに行きたかった。


「お前、朱音のが嫌いになった訳じゃねぇだろ?」


は?嫌いに??なる訳無い。


寧ろ…。


「…違うよ……好き過ぎるんだ。」


だから、こんなに苦しい。


類sideEND