『陽性…赤ちゃんが……?』


真白の家で検査をしたら陽性だと判明した。


" 類くんとの子供だよ?嬉しくないの…? "


『類と私の赤ちゃん…。』


お腹を撫でてみる…今はまだ膨らんでない。

これがどんどん大きくなるなんて
全然想像がつかない。


好きな人との赤ちゃん。
嬉しい筈なのに喜べないのは何故?


秋に染まりつつある肌寒い空気に
身を震わせ、街を通り過ぎた。


その日、私は家に帰らなかった。