双姫 Ⅱ



『私、倒れた…?』


心配そうに覗き込む皆を見上げる。


「そうです、体調はどうですか?」


『…なんとも。』


「只の眩暈か?軽度の熱中症だったのかもな。
「気を付けろ」って李樹に言われたろ。」


そんな事言ったってコートは日除け無いし。


「僕らがしつこく挑戦したからぁー!
ごめんねぇ…(泣)」


『あーあー…もう、泣かないでよ…。』


燐が泣くとこっちが申し訳ない。


「本当に大丈夫?今朝もフラついたよね…。」


『心配し過ぎだって!
精密検査で異常無かったんだから♪』


ベッドから起き上がり、背伸びする。


『ちょっとハシャギ過ぎたかな?』


不安がる皆を説得して教室に戻った。