「…ゴホ…ッ……グ………。」


「…芦基、ヤリ過ぎよ。」


「怒り収まんなくってぇ…。」


朱音が芦基先輩との組手を「止めとけ」と
言っていた理由が分かった気がする。

これは想像以上だ。


「黙っとけばこんな目に遭わなかったのにぃ。」


「それが類なんだよな…もう離してやれ。」


「はぁ〜い。」


掴まれてた胸ぐらを離され、床に倒れ込む。


「類は馬鹿正直だよな。」


「…そうですかね。」


「普通ここまでしねぇよ。
それ程朱音を想ってんだろ?」


「はい。」


「じゃあ、泣かせないでねぇ〜?
またしたら今度はその顔潰すからね?」


「それは死にますよ。」


「…朱音に殺されるわよ。」


「また痣出来たな…?屋上みたいにヤラれる…。」


「俺がちゃんと説明します。
本当にすみませんでした。」


「…もう謝んなよ。
朱音との問題なのに俺らに話してくれてありがとな。

でも、結婚まで我慢しろ!出来るだけ!!」


出来るだけ…?


「はい。」


その後、痣を消毒して倉庫に戻った。