『こ、これは…。』


「うん…期待通りだね………。」


いつもは綺麗な幹部室。

けれど一日来なかっただけで
プリントが四方に散らばっていた。


『ちょっと、燐…燐ってば!!』


「sin…cos…tan………グー…。」


数学をしてたのかな。
夢の中でも数学をしてるって悲しいな…。


「愁斗くん!起きてー!」


「う?」


『いや「う?」じゃなくて!この状況は何!!』


「おー…勉強会だよ。
もう夏休みも終わるだろ?

だから…全員で恒例の勉強会してんだよ。
つか、今日は来ないんじゃなかったのか?」


勉強会…。
もっと早く終わらせとけば良いのに。


『心配で見に来たんだよ。
じゃあ、下の下っ端も勉強する為に居たんだ。』


「おう!
でも、朱音に教えて貰ったから
案外早く終わったぜ!!」


『嬉しいのかなんなのか複雑だけど
終わって良かったね…。』


一応見てみたけど、
ちゃんと宿題を終わらせていた。